レポート
嘉穂じいちゃんの固定種~命をつなぐ野菜~

私たちが育てている『嘉穂じいちゃんの固定種野菜』は、「命の種」と呼ぶにふさわしい特別な野菜です。
祖父・嘉穂じいちゃんは大正時代に熊本・阿蘇で生まれ、戦時中に満州で徴兵され、終戦後はロシアの過酷な収容所で17年間も過ごしました。腐ったパンしかない環境の中、ひそかに野菜を育て、生き抜く知恵と力を得たのです。
帰国後は、福岡県嘉麻市の嘉穂アルプス山麓でその「命の種」をまき、日本の大地で野菜づくりを始めました。
私はその姿を見て育ち、今、祖父の意志と種を引き継いで農業を続けています。この力強い野菜の物語を、次の世代にもつなぎたい。それが、私たち家族の願いです。